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この回の授業の目的と内容
🎯 目的
- 人文学基礎(人文学と対話)の授業の位置づけ、学習内容や目的、参加や評価のしかたなどについて理解する
- この授業で行っていく〈対話 Dialogue〉についての考え方について理解する
📋 内容
- 授業についてのイントロダクション(25分)
- ミニレクチャー:〈対話 Dialogue〉とはなにをすることか(20分)
- 対話型ワーク①:自分について他の人に知ってもらおう(コミュニティをひらく)(45分)
※(事後学習)ふりかえりシートの説明動画を視聴し、現段階での自己評価を記録してみよう
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授業の位置づけ Ⅰ
- 秋学期1限(8:50-10:20)火〜木曜に開講される、人文学研究科の博士前期課程新入生(M1)向けの研究科共通の必修の授業
- 必修のため、授業担当・大学教務でクラス分けをし、それに基づきKOANにも履修登録をしている
⚠️
単位取得の重要性
この授業の単位が取れなければ、人文学研究科の博士前期課程を修了することができません。
※ 何らかの事情で秋学期に単位が取れなかった場合は、今年度冬学期(火6限)あるいは来年度に同じ授業をもう一度受講することになる。
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授業の位置づけ Ⅱ
人文学研究科・人文学林では、専門分野の学習・研究に付加価値を与える高度教養力・汎用力 transferable skills を養うため、「研究科共通科目(人文学林科目)」を設けている。(1)の2科目とともに(2)(3)などをあわせて履修することで相乗効果が見込まれる。
- 必修人文学基礎:人文学と対話、現代の教養(春学期受講)の2科目
- 選択デジタルヒューマニティーズ:最先端の情報技術と人文学研究の関わり
- 選択人文学実務研究・インターンシップ:人文学を学んで、社会や企業で活躍する
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授業の内容・目的
(シラバスに目を通すこと)
- 現代において人文学を学び、研究する人に必要とされる〈他者と対話し協働する力〉を身につけるために、対話 Dialogue と協働の探究 Co-inquiry を体験しそのスキルを養う
- 現代における人文学の課題(人文学と社会、デジタル化と人文学、人文学と共生や人権など)について小グループで対話と探究を行う
📚 学習の2つの柱
- (1)事前学習動画:対話の考え方・スキル、現代の人文学の課題に関する知識を得る
- (2)授業時間内の対話:専門分野や属性、文化的背景が異なる受講者とのグループワークで対話と探究を行う
→ これによって、他の学問領域の専門家、市民や地域コミュニティのアクターと〈対話し協働する力〉が身につくこと、現代における人文学研究・人文学的実践のあり方について自分なりの意見を持つことが期待される。
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授業の参加のしかたについて Ⅰ
⚠️ 必ず守ること
- Zoomを使用するオンライン参加・対話型授業。カメラは授業時間中常にオン、マイクは話せる状態で参加。カメラ・マイク両方オフの「聞くだけ」参加は出席とみなさない
- パソコンかタブレットでアクセス。スマートフォンでの参加は不可(移動しながらの入室は危険)
- 3回以上欠席すると成績評価の対象にならない。病欠・忌引等の配慮は事前事後に担当講師まで連絡(CLEなど)
- 授業開始後30分以上経過(9:20以降)の入室は遅刻(0.5回欠席)、終了まで30分以上ある時点での退出は早退(0.5回欠席)
- 授業前に当日内容に関連する事前学習動画の視聴が必須(遅くとも前週金曜日にCLEに掲載)
- 留学生・日本語が母語でない方も、無理せず積極的に話し合いに参加してよい。わからない時は「わからない」と伝えること
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授業の参加のしかたについて Ⅱ
〈他者との対話〉を行うことが目的の授業。本来は対面が望ましいが便宜上オンライン・Zoomを使用。「他人とコミュニケーションする公の場」として、自宅から参加する場合でも対面で他人と話す時の最低限の礼儀や気配りを持って参加する。
- 教員・他のグループメンバーに理由を告げずにカメラオフ・席を立つことはしない
- 他の人の話しやすさを考え、画面に自分の顔が全部映るようにする(顔の一部しか映らない・暗いと話し手が安心できない)
- 授業時間内に私的な用事をするのはやめる(トイレ、チャイム、ペットや周囲の人の映り込みもなるべく避ける)
- 喉を潤すための飲み物は可、食べ物は不可
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参考
大学のキャンパス内のWifiアクセスポイント
🏫 豊中キャンパス
- 言語文化学棟 A棟3階講義室、A棟3階演習室3
(ODINSではない、言文専攻で登録者のみ)
- 芸術研究棟 1階 芸2講義室
- 共通教育C棟 S4教室
※ 他に使用している人が同じ部屋にいる場合は、イヤフォンやヘッドセットの使用がマナー。発話が必要な授業なので、音環境がよい静かなところから入室すること。
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評価について
毎回出席、受講態度が良好で、最終レポートを提出すれば成績はつきます。
📊 グループワークの達成度の評価の観点
- 専門分野や考え方、文化的背景が異なる他者を尊重し、協働的な対話的関係性を築くことができる
- 他者に対して積極的に質問し、自他の考えへの理解や気づきを深めることができる
- 具体的な事柄について問いを立て、対話のなかで問いを共有し、協働の探究を行うことができる
達成度については、授業後にCLEに提出する「ふりかえりシート」に記入した内容とその変化が採点材料となる。
※ 第1回の事後学習として、ふりかえりシートの動画を視聴し、現段階の自己評価でふりかえりシートを記入して提出すること。
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高橋先生の対話実践
高橋先生の専門:臨床哲学、哲学対話/対話と協働の探究の教育実践と研究
実践例
🎨美術館での対話型鑑賞
🏛️少年院での対話
🏥医療現場・職場での対話研修
💗がん患者・家族との対話
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対話 Dialogue とは何をすることか
💡 対話の定義
〈対話 Dialogue〉とは、関係性や組織、社会を作る際の新たな理念・手法である。
〈対話 Dialogue〉 ≠ 会話 Conversation/議論 Discussion/討論 Debate/論証 Argumentation
大きな目的:「対等で、ちがいや多様性を相互に尊重する関係、全員が主体的に関与できる関係性をつくる」
- 話すことではなく〈聴くこと〉〈聴きあうこと〉からはじまる。自分とは異なる感じ方・考え方をする他者と〈出会い〉、ちがいを理解・尊重しつつ〈ともにいる(共生)〉こと
- 対話は言葉だけでなく、身体や感情も総動員して行われる Face(s) to Face(s) のコミュニケーション → オンラインでの対話では、なるべく身体を動かして反応しよう!
- 対話とは「言葉を使った協働作業」。みんなの考えが同じでも対立することでもなく、「違っていてよい」「違っていても、一緒に考えられることがある」と思えることが重要
- 対話は相手との対話であると同時に自分との対話(自分に向き合うこと)でもある。無意識に当たり前と思っていたこと(前提)にあらためて気づくこと(セルフアウェアネス)が必要
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対話の理念としての〈セーフな探究のコミュニティ SCoI〉
- SCoI (Safe Community of Inquiry)は、〈こどものための哲学(philosophy for children, p4c)〉と呼ばれる活動の実践者であるハワイ大学のT.ジャクソンさんによる対話実践に由来する
- p4cは対等な関係のなかで大人とこども、こども同士が共同で考えることを行う対話・探究型、学習者中心の学びの形態
- ジャクソンさんはハワイの多文化社会において、欧米型の〈議論 Discussion〉ではなく、ケアリングとインクルージョンを重視した〈対話 Dialogue/Safe Community of Inquiry〉を実践している
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セーフな場から始まる対話 3つのSafety
自分とは違う他者と関わり話そうと思えるためには、自分がいてもいいと感じられ、自分の表現が受け止められる安全な場であることがまず重要。
🛡️ Physically Safe(身体的セーフティ)
物理的、身体的におびやかされていないこと
💗 Emotionally Safe(感情的セーフティ)
感情的におびやかされていないこと、否定や評価をされずにまず聴く・聴いてもらえること(聴くときのセーフティ)
💭 Intellectually Safe(知的セーフティ)
一個人として感じ・言いたいことを率直に話せる、言いにくいことも言いあえる関係(話すときのセーフティ)
※ セーフな場とは、違和感や傷つきがないように「空気を読み」互いに自己防衛する関係(Security)ではなく、違和感や傷つきがあったときにも自他を信頼し、率直かつ適切にそれを話せる、ちがいに寛容でインクルーシブな場のこと
※ 対話においては、セルフアウェアネス(自分の感じ・考えへの気づき)とアサーティヴネス(適切に表明できること)が重要
※ このようなセーフな場は、参加者全員が努力して作っていくもの
出典:T. Jackson, The Art and Craft of Gentle Socratic Inquiry
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対話型ワーク①
自分について他の人に知ってもらおう(コミュニティをひらく)
- 対話的な関係性を築くための最初の作業。自己紹介 self-introduction や自己呈示 self-presentation ではなく、(リラックスして、ちょっとだけ)自己開示 self-disclosure を心がける
- 自分が他の人とシェアしたいことを自由に話してよいが、他の人に話す時間を残すことも考える
📝 以下の質問に、参加者全員が順番に答えていく(1人1〜2分)
- (0)自分の名前、専攻・コース・専門分野(言文専攻:分野、外国学専攻:専攻語も)
- (1)この授業で呼ばれたい名前(ニックネーム)とその理由・由来
※ できる人は、Zoomの名前を今回決めたニックネームに変更する
- (2)わたしの「トリセツ(取扱説明書)」:自分のコミュニケーション、発言や考えるときのスタイルやくせについて、一緒に対話をする人たちに知っておいてほしいことを伝える
💡自分の発言が終わったら、発言者が次の人を表示されている名前で指名する。心の準備ができていない場合は「後に回してください」と言ってよい。
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授業についての伝達事項
📋 事後課題
ふりかえりシートの説明動画(約15分)を視聴し、第1回段階での自分の対話・探究についての態度・ちからを自己評価。ふりかえりシートに記入してCLEで提出。
⏰ 提出期限
授業内容・自分の態度を覚えているうちに作成したほうがよいので、授業終了後3日以内に作成・提出。
(3日後以降〜次回授業開始までは減点なしで提出可)
🎥 第2回の事前学習
事前学習動画(約20分)では、第2回の対話型ワークの中心となる「質問を通じて自他の考えを理解する」の解説、対話のなかで質問をする時のヒントや方向性を紹介。第2回授業開始までに必ず視聴。